糖質制限を始めたきっかけ
52歳前後から降圧剤を貰うために3ヶ月に一度通院していた。また血糖値が高めなので併せて生活習慣病の検査及び『低カロリー・低脂質食事療法』も行っている。だがここ2年ほどで血糖値、HbA1cの値が徐々に上がってきた。
60歳になった4月の健診では7.0(JDS)に。担当医からは「もう半年位様子を見て下がらなければ、薬を飲みましょう」。人間ドックの先生にも「そろそろ薬を飲んで下げた方がいいと思います」と言われた。
薬は飲みたくないが『悪くなる前に治療する』に則るとそろそろ仕方ないかと諦めていた5月の連休にある本の新聞広告が目に入った。
題名は『糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい』。えっ、嘘だろ。ステーキは低脂質食の大敵であり、実は健診が有った日の夜だけしか食べていない。眉唾物と思いながらも題名に引かれて読んでみた。
愕然とした。内容は解りやすく論理的であり、全てエビデンスに裏付けされている。
『炭水化物(*1)は消化されると100%糖質に代わり血中に吸収される。故に炭水化物を取ると血糖値は上がる』逆な言い方をすれば『炭水化物を取らなければ血糖値は上がらない』。素人が聞いても当たり前ではないか。
『血糖値改善のために蕎麦を食べる人が多いが、これは砂糖をなめているのと同じ』との文言も。いつも健診前1ヶ月前後昼食は蕎麦ばかり食べていた。それが血糖値を上げる(下げない)要因だったとは。
*1:ご飯、パン、ラーメン、蕎麦などの麺類、パスタ、お芋などなど。炭水化物が100%糖質になるとは知らなかった‥‥。
『糖質制限食』をネットで調べ、関連書籍を4、5冊読み確信をもった。後は自分でやってみるしかない。
5月10日前後から『スーパ糖質制限食(3食とも炭水化物を取らない)』を始めた。
そして7月19日の定期健診。絶対下がっているはずと思いながらも一抹の不安を抱え病院へ。
嬉しい結果だった。
4月の健診時の値と比較すると
・HbA1c 7.0 → 6.0(JDS)
・空腹血糖値 142 → 130
・中性脂肪 135 → 102
・γ-GTP 69 → 32
・LDL 136 → 145
・ケトン体 (-) → (2+)
と大幅に改善。他の値は殆ど変わらず正常値。
HbA1cが1.0と大幅に下がっている。正常上限5.8までもう一息。先生もどうしたんですかと驚いていた。糖質制限を実践していることを話したら、先生はウエルカムでない表情を見せた。あまり先生を刺激しないよう気を遣いながら実践内容を話したら、事細かにカルテ(電子カルテ)に入力していたのでそれなりに興味は有るのかもしれない。
さらにγ-GTPが正常値の真ん中になったのも驚いた。酒を飲むとγ-GTPが上がると言われているしそう信じ切っていたがこの結果はお酒に起因しないことを示している。
これまでの7年間の食事療法は一体何だったのかと思う。徐々に悪化し続けた数字が2ヶ月間の『糖質制限食』で改善するとは。
江部医師のブログより
糖質制限食の理論的根拠
1、血糖値を上昇させるのは糖質である。
2、糖質を摂取しなければ血糖値は上昇しない。
3、糖質制限食を実践すれば血糖値は上昇せず糖尿病は改善する。
(2012.7.20 記)